グループホームの特徴
グループホームとは
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)とは、介護保険制度上の地域密着型サービスとして保険給付の対象となっており、5人~9人の少人数を1ユニットとした共同生活住居です。(介護保険法第7条第15項)
医師から「認知症」と診断され、要介護認定を受けられた高齢者が、専門の介護者のケアを受けながら生活を送ることができます。
家庭的な環境と地域住民の交流の下、認知症の症状を緩和し、日常生活動作の能力に応じ、自立した生活を営めるようにすることで、認知症の進行をゆるやかにする効果がみられています。
グループホームの特徴
グループホームの特徴は、認知症の方が混乱しないで普通の生活を送ることができるようにすることを何よりも優先することです。
地域と交わり、家庭的な雰囲気の中で、認知症の方にとって馴染みのある生活しやすい環境を整え、心身を平穏に保ちながら暮らしていくことができます。
食事・入浴・排泄等の介護が必要であっても、すべてのお世話をしてしまうのではなく、温かく見守りながら、できるだけ自分でできるようにサポートします。そうしたスタッフの見守りや支援を通して、認知症の方を「心身の痛みを緩和し」「心を癒し」「生活に満足できる」ように導くことがリハビリとなり、認知症の進行を遅らせる効果があると考えています。
お一人お一人と向き合い、それぞれにあったケアを行うことで、お互いの信頼関係を築きあげていくことができ、より質の高いケアへとつながっていきます。
個人の尊厳を保ちながら、くつろげる空間と信頼関係のあるスタッフがいる、もう1つの「我が家」となります。
有料老人ホームとの違い
有料老人ホームは老人福祉法第29条に定められた、高齢者向けの生活施設で、いわば「高齢者に配慮されたマンション」に「食事や介護等の各種サービス機能」がついたものです。
多くの場合、生活サービスを提供することを目的とした施設で、食事や清掃から、介護サービスに至るまですべてのサービスを施設のスタッフが提供します。
しかし、認知症は集団の中で画一的にケアを受けていると、自己が失われていく不安を感じます。そうした不安を感じることで、認知症が進行するケースが多く見られます。
それに比べ、認知症グループホームでは利用者がサービスを画一的に受けるだけではなく共同生活の中で、食事の支度や清掃、洗濯などをスタッフと共に行います。
認知症の方を生活の主体者としてとらえ、個々の生活を重視し、残された能力を最大限に活用できるような環境を提供することを目的としています。